SCORPIONS







"Fly to the Rainbow"




ドイツ出身のハードロックバンドの2ndアルバム。


ドイツ・・・ヨーロッパならではの暗い叙情ハードロックをプレイし、
とりわけ初期の・・・本作2ndから5thまでは言わずと知れたギター仙人
ウリ・ジョン・ロート
(当時はウルリッヒ・ロート)がリードギタリストとして
在籍、今も変わらぬお粗末なヴォーカルでガッカリさせる事もあるが(笑)、
それでも仙人のギターはこの頃から日本人好みの叙情極まる泣きのフレーズ
エモーショナルに聴かせており、その日本人の琴線に触れる暗い哀愁は
よく演歌と比較されていた。しかし1stではまだこのスタイルは確立しては
おらず当時のドイツによくいた前衛的なジャーマンプログレ色が濃く
リードギターは仙人ではなく当時これまた己のスタイルを確立する前の、
無名時代のマイケル・シェンカー
だった。

本作ではそんなマイケルの兄ルドルフ・シェンカーの切れ味鋭すぎる
リズム
にアーミングを駆使してギターを唸らせまくるこの頃から
老け顔だったウリ仙人。そしてクラウス・マイネのカミソリが如き
高音シャウト
が織り成すアメリカのバンドとも、イギリスのバンドとも
違うドイツならではの硬質な叙情ハードロックが堪能できるぞ!ドラムも
けっこう手数多く叩いており良いな。まぁのちのアルバムと比べると
まだ地味な部分もあるがその地味さすらもヨーロッパならではの
何ともいえない暗さに繋がっており2曲目のガットギターで始まる
イントロの蔭り具合は実に絶品である!その後のリードギターも
スパニッシュ的フレーズを披露し今で言うクサさがあって良いのう・・・!
4曲目のバラードの暗さ、哀愁はまさに演歌そのもの今聴いても十分
クサい
が当時リアルタイムで聴いていたリスナーにとっては非常に衝撃的
だったのやもしれぬ・・・!5曲目のギターソロも実に最高だ!マイケル・シェンカーがイントロの
部分をつくったガットギターの調べがあまりにも流麗過ぎる、ウリの語りが
微妙
な後半こそダレるものの個人的にSCORPIONSの楽曲の中でも特に好きな
タイトルチューンの大作7曲目など日本人好みの叙情性に満ちた
ダークなハードロックが取り揃えられているぞ!ただこの頃からウリが
歌う曲
が存在しておりそこでのガッカリ具合はもうハンパではなく
頼むからクラウスに歌わせてやってくれと願うばかりだ・・・!(笑)


最近のメロスピメタルコアからメタルに入った若いリスナーには
非常に古臭く感じるだろうがここで聴けるほの暗い叙情味こそが
のちの様式美メタルやメロスピ、メロデスのルーツなのだ!
そう、HR/HMは叙情の音楽である!



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満足度 86% お気に入り曲 Speedy's Coming、
They Need a Million、This Is My Song、Fly to the Rainbow







"In Trance"




ドイツ出身のハードロックバンドの3rdアルバム。


叙情性を持ったイギリスのバンド以上に暗く悲しく美しい
ハードロック
をプレイしていた大物ベテランバンドの3作目となるアルバムで、
どこか地味さがあった前作と比べてほの暗さ、叙情性はそのままに
トータルな完成度が上がりノリの良い曲、実験的な要素のある曲なども
揃っているが得意のド演歌バラードが結構多めで全体的にかなり暗く
初期SCORPIONSのスタイルが本作で完成したといえるだろう!

1曲目からさっそくウリのヴォーカルだけど(爆)、その後の
クラウスによる絶叫する超高音シャウトがそれをかき消し
帳消しにしてくれる!ギターが良いのは勿論だがベースラインも
目立っているぞ。アーミングを駆使した荒々しいソロが凄まじい!
この頃のSCORPIONSらしい暗い演歌バラードの2曲目もギターが
泣きまくっておりたまらんのう・・・!後半のコーラスなんか
非常にクサい!4曲目はクラウスのヴォーカルのキレっぷり
凄まじい、ロックンロール的なノリを押し出そうとした曲だが
それでも明るくなる事は出来ず終始暗さが付いて周りそこが
たまらんわい(笑)。6曲目もそんなノリの良さがある曲だが
加工されたヴォーカルや独特のシャカシャカしたギターは当時のドイツによくいた
前衛的なプログレバンドの流れを汲んでいそうな感じだな。
8曲目はウリのヴォーカルが前面に押し出された本作の中でも特に
異色の曲でしかもそのウリの声が加工され低くなるところなど思わず
失笑してしまうのう・・・!沈み込むようなベースラインは
MARILYN MANSONの“Dope Show”みたいだ(爆)。
10曲目はフュージョン的な穏やかな雰囲気が出されギターが泣きのフレーズ
奏でるエモーショナルなインスト。


ウリ仙人の慟哭ギターもさることながらツインリードがこれまた
泣きまくりで非常に素晴らしい!バラード系の曲はあまりにも
暗すぎて最高だが明るいアメリカンなノリが好きな人には
絶対に受け付けなさそうなレベルにまで到達しておりそれが
この頃はまだ日本とヨーロッパでしか受けなかった要因だろう・・・。
ウリが脱退してからアメリカンな明るさを取り入れ元々の
音楽センスの高さもあって一躍世界で成功を収めるのだがやはり
俺はこの頃の、ウリ仙人在籍時のSCORPIONSが一番好きだ!



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満足度 89% お気に入り曲 Dark Lady、In Trance、
Life's Like a River、Top of the Bill、Living and Dying、
Evening Wind







"Virgin Killer"




ドイツ出身のハードロックバンドの4thアルバム。


ロリータポルノエロジャケ発禁になりダサいメンバー写真に
変わった
ことでも有名なアルバムで、名盤ぞろいの初期SCORPIONSの
アルバムの中でも特にクオリティーの高い、最高傑作としても
知られている1枚である!叙情性が先に取りざたされる初期の彼等だが
本作ではノリの良いアップテンポ曲におけるアグレッション、過激さ、
切れ味
がかなりのものになっておりギターの泣きっぷり以上に
ヴォーカルが恐るべきパフォーマンスを披露している!

キャッチーさのある比較的有名な1曲目も良いがイントロからさっそく
ギターが暴れまくりヴォーカルのキレも凄まじい、これまでの
SCORPIONSと比べると幾分明るさを手に入れた感のあるノリのよさを
持ちつつもギターの速弾きが後のネオクラシカル系に通じる
フレーズ
なのが面白い2曲目もかなりのキラーだ!これまた泣きの
ギター
で始まるほの暗いスローバラードの3曲目はお馴染みのスタイルだな。
ソフトなコーラスも良い。ギターもやはり泣きまくっているな・・・!
5曲目のタイトルチューンはノリの良いロックンロール的な曲だが
サビにおけるシャウトがマジで半端ではない!6曲目はワウをかました
ギターで始まり気の抜けたウリのヴォーカルがガッカリさせてくれる
のちのウリのソロで聴けるようなタイプの曲。タイトルを連呼するサビが
これまた脱力モノである・・・!(笑)前の曲のクラウスのヴォーカルが
ハンパなかっただけに余計失笑だな。ここまで来るとネタ曲として
逆に許せてしまう(爆)。
8曲目もウリ仙人ヴォーカルが聴ける
のちのソロ曲そっくりなジミヘン趣味が感じられるノリの良い曲で
リードソロが弾きまくりなのが良いな。このヴォーカルのヘナチョコさ、
弱弱しさ
はどうにかならんものか・・・!笑える6曲目の“Hell Cat”と
違ってただ下手なだけなのがなぁ・・・!だがアーミングを駆使した
攻撃的なギターソロ
だけは無駄にカッコよく勿体無い(笑)。9曲目は
SCORPIONS必殺のダークさ全開の演歌バラード。


叙情バラードの暗さ、演歌振りは相変わらずだがノリの良い曲では
ほんの少しだけ明るさも垣間見せるようになったのだがそれでも
ギターの泣きフレーズはSCORPIONSならではの叙情性があるし
クラウスのヴォーカルのパワーがまた恐ろしい事になっているな!
鋼鉄の喉でシャウトしまくるカミソリハイトーンである!
6曲目と8曲目で聴けるウリのヴォーカルとの差が凄まじいのう・・・!
HR/HM数あれどシーン屈指の上手いヴォーカルシーン屈指の
ド下手ヴォーカル
同時に堪能できるアルバムは
本作くらいしかない
んじゃなかろうか!?そういう意味でも
貴重な、価値あるアルバムといえるだろう(笑)。なぜ誰も仙人を
止められなかったのだろうか!?




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満足度 89% お気に入り曲 Pictured Life、
Catch Your Train、Virgin Killer







"Taken By Force"




ドイツ出身のハードロックバンドの5thアルバム。


日本では変わっていないのだが海外では墓場で撃ち合うジャケが
不謹慎
という事でこれまたジャケの差し替えが行われたアルバムである。
本作がウリ仙人在籍時ラストのアルバムで、暗い叙情性を持った
SCORPIONSの最後の姿が堪能できる1枚である!実は俺が学生時代に
初めて彼等に触れたのが本作のため非常に思い入れのある1枚で、
当時はヘビーローテーションしたものだ・・・!

1曲目はダークな雰囲気を持ったAメロがクサめだがサビは明るくなる
ハードロックチューン。2曲目は叙情極まる出だしから最高な
哀愁の泣きまくり様式美ハードロックだ!泣きを誘発するヴォーカル、
ギターソロがまた素晴らしいのう・・・!3曲目はノリの良さを見せ
クラウスのヴォーカルも非常にカッコいい曲だ。アコギのストロークで
始まる4曲目もミドル〜アップテンポで叙情性を放つメロディアスな
HR
で良いな。5曲目はイングヴェイもTESTAMENTもカヴァーした独特の
様式美ギターフレーズがあまりにもカッコよすぎるドラマティックな曲だ!
弾きまくるウリ仙人のソロも良いがルドルフの切れ味良すぎるバッキング
素晴らしいな!まるで精密機械のように正確無比なリズムである!
6曲目は穏やかさを内包しつつもクラウスのヴォーカルが熱いミドル曲。
7曲目は切れのいい攻撃的なリフが聴けるノリのよさを持った曲だ!
やはりヴォーカルが凄まじいのう・・・!8曲目はこの頃の
SCORPIONSの代名詞
といえる暗い陰りを持った泣きの叙情バラード。
とにかく暗すぎるアコギにヴォーカル、盛り上がりを見せる中盤、
どうやら日本語も混じっているらしい女性の語りが聴ける後半など
非常にドラマティックな展開を持っておりメロディーも実に素晴らしい!


個人的に非常に思い入れのあるアルバムだがそれを差し引いても
十分楽しめるクオリティーの高い一枚である!現在の耳で聴くと
たしかに古臭い部分もあるがこの琴線に触れる叙情メロディー
近代メロスピ、メタルコアのルーツと言えるので過去を遡って
メタルを掘り下げたいと思っている熱心なリスナーならば
本作を含めたウリ時代のSCORPIONSは非常にオススメである!
このあとも良いアルバムはあるがやはり俺はこの頃が好きだなぁ・・・!



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満足度 90% お気に入り曲 全部







"Tokyo Tapes"




ドイツ出身のハードロックバンドのライヴアルバム。


ウリ在籍時の、日本でマニアックな人気を誇っていた頃・・・個人的に
勝手に全盛期だと思っている初期SCORPIONSの、ここ日本は中野サンプラザ
行われた劇的すぎるライヴを収めたライヴアルバムである!かつては
CD2枚組でリリースされていたのだがリマスタリングに伴い1枚に
纏められ
“POLAR NIGHTS”のみカットされてしまっているがそれは他の
再発アルバムにボーナスで収録
されている・・・。まぁウリが
ヴォーカルの微妙な曲
だし別にいいか(爆)。選曲も
なかなか
で個人的にやって欲しかった曲はまだあるもののまぁ悪くなく、
70年代当時のハードロックバンドだけにスタジオ盤よりも圧倒的に
迫力、勢いがあり
ロックンロールのスタンダードナンバーも披露しているが
最も目を引いたのが音大に通っていた日本のSCORPIONSファンクラブ会長
SCORPIONSに最も似た雰囲気を持つ日本の曲として彼等にテープで送った
“荒城の月”見事に違和感無くSCORPIONSナンバーとしてアレンジされ
プレイされたという事である!これによりジャパニーズ・クラシックス“荒城の月”は世界の
叙情派メタルミュージシャンの間で知られる楽曲となり多くのギタリストが
コピーし、あのガス・Gもプレイしたようだ・・・!我々ジャパニーズはこの曲を
音楽の授業で習うため俺みたいなボンクラには良いイメージ無かったのだが
本作を聴いて印象が一気に変わったのもいい思い出である(笑)。クラウス・マイネの
絶唱ヴォーカルにルドルフ・シェンカーの異常なまでにタイトなリズムギター、
そしてウリ・ジョン・ロート仙人の神懸り的な激泣き慟哭エモーショナルギター
三身一体となり畳み掛ける様は凄まじいものがあり数あるライヴアルバムの中でも
名盤といってよいだろう!ホント、このころのハードロックバンドは上手いの
多かった
なぁ・・・!というか上手いバンドしかいなかったのではなかろうか!?


結局これでウリ仙人はバンドを去り残ったメンバーは新たなギタリストを向かえ
方向性も明るいキャッチーなスタイルにチェンジし世界で成功を収めるのだが
もし仙人が残ったり、または仙人と同じタイプのギタリストを見つけ方向性を
変えなかったとしたらまたHR/HMの歴史は違うものとなっていたに違いない・・・!



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満足度 88% お気に入り曲 全部







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