ADAGIO






"Sanctus Ignis"




フランス出身のギタリスト、ステファン・フォルテ率いるプログレ系ネオクラシカルバンドの1st。


フランスのメタルシーンといえば最近こそへヴンリー、マニガンス、フェアリーランド、カレリア等
いいバンドがいるが少し前までは目立つバンドも無く、どちらかと言えばメタル不毛の地という
イメージがあった。しかし、上記したバンドらと共に登場した超ハイクオリティーバンドがいる!それが彼らだ!

そんな彼らの音楽性は所謂ネオクラ様式美スタイルなのだが彼らの場合
ただのイングヴェイの模倣に終わらずそこにシンフォニックサウンド、
プログレメタルの要素を導入
し、彼らならではのオリジナリティーある
スタイルを生み出すことに成功
している!

メンバーはギターのステファンとベーシスト以外は本職のバンドを抱えており、バンドと言うよりは
プロジェクトに近いと言える。各人ともにテクニックは申し分無しでスリリングなプレイを聴かせてくれる。
キーボーディストはあの鍵盤魔人、リチャード・アンダーソンだ!

楽曲はどれも荘厳という表現が相応しい重厚で劇的なもので雰囲気は最高なのだが
歌メロにフックが無く、歌メロ至上主義者にはきついかもしれん。
インストパートがプログレ寄りなのも賛否両論分かれるかもな・・・。

歌メロがアルバム中最も良い3、最後のオーケストレーションが凄まじい出来の4が
個人的キラーだな。他の楽曲も聴き込めば良さが分かる。クオリティーは高いと思うぞ!
9はレッド・ツェッペリンの有名曲“移民の歌”のカヴァーだが、インストになりさらに彼らなりの
アレンジが施されておりどこか中近東っぽい雰囲気を持つ
ドラマティックチューン
に化けている!こういうカヴァーを
嫌う者もいるだろうが、個人的には気に入った!


様式美好きでなおかつプログレも聴く人におすすめする。質はかなり高いぞ!



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満足度 85% お気に入り曲 In Nomine...、The Stringless Violin







"Underworld"




フランスのテクニカルギタリスト、ステファン率いるバンドの2ndアルバム。


前作でプログレ寄りのダークなネオクラサウンドを提供し我々様式美好きを
楽しませてくれたアダージョが帰ってきたぞ!
本作でメンバーチェンジがあり、何とキーボードのリチャード・アンダーソンが
脱退
してしまった!彼の弾き倒しが無くなり、ギターオリエンテッドな作風に
なるのかと思ったがそうはならなかった。
彼の後任として加入した新たなキーボーディストがこれまた凄まじい技巧と
センスの持ち主だった
のだ!
何でもクラシック畑の人間だったらしくステファンがアレンジする高度な楽曲を
苦も無く弾きこなしている!彼のピアノプレイはこのバンドにマッチしており、個人的には
こっちのほうが好きだな。また本作で聴けるピアノが実に良い!
クラシカルかつ上品なピアノサウンドは俺の琴線を
激しくかきむしる!たまらんぞ!


また今回は前作で聴けたプログレ寄りのスタイルをさらに推し進め、ほとんどの曲が
7〜8分の長さ
で構成されておりほぼ大作のみと言えるだろう。
俺は大作も好きなのでいいが苦手な人もいるだろうな・・・。
そんなわけで比較的敷居が高いとされてきた前作よりもさらに敷居が上がり
かなりとっつきづらいアルバムになったというのが一般的な評価だ・・・。
しかし、俺はそうは思わない!なぜなら・・・
歌メロに前作には無かった強烈なフックがあるのだ!!

こうなってくると雰囲気はもともと最高だっただけに荘厳なシンフォニックアレンジ、
劇的なことこの上ない複雑かつ高度にプログレスされた
インストパート、演奏技術、上記したまさに美を極めたピアノ、
そして今回新たに加わったクワイア、
ゲストに同郷のブラックメタラー、ANOREXIA NERVOSAのシンガー、
RMS・ライドマールによる超ブルータルな咆哮・・・!それら俺のツボを
突く要素全てが究極の次元で融合し、その結果神レベルの
様式美メタルが完成!最高すぎる・・・!


どの曲もクオリティーは恐ろしく高く、捨て曲はないどころか全曲キラーチューンと言っても
差し支えないほどの出来といえる!素晴らしい・・・!これは超名盤だ!!
日本盤ボーナストラックがこれまた恐ろしいほどの完成度を誇り最後まで悶絶させてくれる!
この曲がアルバム中一番分かりやすくキャッチーだろうな。


前作の雰囲気は良かったが歌メロがいまいちに感じた様式美好きにおすすめだ!
また彼らを始めて聴く人にもおすすめできるだろうな!しかし大作揃いなのでプログレが苦手な人、
大作が苦手な人には無理には進めないが・・・!



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満足度 94% お気に入り曲 全部







"DOMINATE"




フランス出身のネオクラシカルバンドの3rdアルバム。


今回再びメンバーチェンジがあったようで今度はシンガーのデヴィッド・リードマンが
脱退してしまった。後任者はブラジル出身の無名のシンガーだがその実力は優れたシンガーだった
前任者に何ら劣る事は無く我々を満足させてくれる。

そして今回音楽性にも若干の変化があり、前作の反動だろうか以前より
ストレートな作風
になりプログレッシヴな大作志向は今回は
なりを潜めた
と言ったところか。とっつきやすくなったと言えるが、
その分シンフォニックさも減退し、個人的には面白みも
減ってしまったという印象を受けたなぁ・・・。
またブラックメタルのアグレッシヴな要素を取り入れたようで
ステファン本人によるデス声も多く入っている。
まぁ可も無く不可も無くって感じのデス声だが・・・。

そんなわけで今回はあまり気合を入れずにさらっと聴ける作風になり、
大仰なシンフォニックサウンド、凝りに凝りまくったアレンジが無くなったと言うのは
やはり寂しいな。それでいて前作のようなフックある
歌メロも少なくなってしまった
ため個人的に評価は落ちる。
かといって決してつまらないアルバムではなく、ダークかつ重厚な雰囲気はきちんと保たれており
一定以上の水準は満たしている。

ジャケが本作の方向性を表していると思う。しかしダサいジャケになってしまったもんだ・・・(笑)。


まぁ、彼らのファンなら聴いてみてもいいアルバムだと思う。そしてこれまでの作風が
とっつきづらかったという人にならおすすめできるかもな!俺のような前作が好きな人は
ちょっと微妙に感じるかもしれない・・・。



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満足度 80% お気に入り曲 FIRE FOREVER、DOMINATE







"Archangels in Black"




フランス出身のネオクラシカルバンドの4thアルバム。


KORPIKLAANIの前座として初の来日公演を行ったのも
過去の話となった感のある彼らADAGIOの、久々に
リリースされた4作目のアルバムである!デビュー当時から
7弦ギターを使用しダークでへヴィな様式美スタイル
追求してきたのだが前作あたりからデスメタルや
ブラックメタルの影響
を本格的に前面に押し出すようになり
デスヴォイスやブラストビート、へヴィリフにトレモロ
目立ち、まぁその辺は賛否両論分かれるように
なったわけだが果たして本作はどういったスタイルで
攻めてくるのであろうか!?


今回も1曲目の頭からゴリゴリにへヴィで絶叫デスヴォイス、
ブラストビートも飛び出し非常にアグレッシヴなのだがサビは
キャッチーさを感じさせクラシカルなピアノも非常に美しいな!
その後一瞬モッシュパートらしき展開になりそしてギターソロが
聴けるぞ。2曲目はシンフォニックなシンセにクワイア、そして
モダンなサウンドが交錯する2ndと3rdを合わせたような曲だな。
モダン寄りのスローテンポにオルガンやストリングス系シンセ、
ピアノがバックで主張するへヴィなシンフォメタルである!
ギター、シンセのソロは非常にテクニカルでプログレッシヴな
素養を見せ付けているな・・・!サビはそれでいてキャッチーなのが
良い。3曲目はさらにモダンなへヴィリフに始まるスロー曲だが
それでもアレンジは様式美の香りを持ったシンフォさがあり
SYMPHONY Xに通じるものが感じられるぞ!ソロ前にまるでダークで
ファンタジックな映画のサントラ
のようなシンフォサウンドが
顔を覗かせるあたりがニクいのう!4曲目は本格的なクラシックの
ピアノ
で幕を開けるもやはり曲調はへヴィさとシンフォさの融合
ゴリゴリしたスローテンポパートはアメリカのモダン系バンド
影響が濃いな。だがギターソロはメロディアスで非常に
ドラマティック
である!5曲目はダークなオーケストレーション、
クワイアが聴ける大仰なイントロに始まりブラストで爆走!
シンフォブラック色が濃い曲調となりスロー曲が多い本作において
数少ないアップテンポ曲となっているぞ!ギターソロの構築も
劇的じゃのう・・・!6曲目はティンパニ音今風のモダンさ
同居したありそうで無かったイントロに始まりストリングスシンセが
壮大さを感じさせるドラマティックなモダンチューン。デスVoも
登場しスローテンポである必然性を感じさせる曲調なのが良いな!
後半ピアノが聴けそして最後の最後でようやく疾走するぞ!
7曲目はピアノで始まりストリングスやフルートなどがまるで
本物のクラシックのような音を聴かせるかなり本格的なイントロで
始まり彼らがキチンとクラシックを学んだことが伺えるがその後は
へヴィサウンドとオーケストレーション、ピアノが絡み合い
プログレッシヴに展開していくぞ。細い音で泣きのフレーズを
紡ぐギターとピアノも聴かせ所と言えよう!その後のシンセとの
バトルも実に熱く後半再び繊細なオーケストラ、クワイアが登場し
そしてブラストで爆走!8分近くありこの曲が本作中最も
プログレッシヴ
だな!8曲目もオーケストラで始まり今度は
アップテンポで大仰な音を聴かせてくれるぞ!デスVoも主張し
モダンな要素も濃いな。途中壮大なオーケストラにクワイアも登場し
映画のサントラのような音になるがその後は泣きのギターが聴け
エモーショナルなタッチが楽しめるぞ。その後は非常にテクニカルな
ソロが聴けシンセもバリバリとソロを披露する!9曲目はシンセと共に
ようやく本格的な疾走感を感じさせるファストチューンだ!
スロー曲でもじっくり聴かせられる実力があるがやはりこういった
曲が俺は一番うれしいのう!クラシカルなピアノ、ギターソロ
かなりドラマティックで絡みも本格的なクラシックのようである!


全体的な雰囲気は2ndと3rdの中間と言った所でモダンさ、
デス、ブラック要素はそのままにかつてのクラシカルさ、
オーケストレーション
を取り戻しメロディーラインも
キャッチーさが感じられ良いのだがいかんせん疾走曲が
かなり減り
モダンさを強調したいのかスローテンポの曲が
異様に増えている
辺りはこれまた賛否分かれそうだな・・・!
まぁスロー曲も3流メロスピバンドが箸安めに配置する
捨て曲
とは違いスローである必然性を持ったアレンジが施され
テクニカルな演奏と相まって十分楽しめるのだが・・・!



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満足度 82% お気に入り曲 Vamphity、Archangels in black、
Twilight at dawn、Getsu senshi







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