AYREON







"The Final Experiment"




アルイエン・アンソニー・ルカッセンによるロックオペラの1stアルバム。


オランダを代表するHM/HRバンド、VENGEANCEのギタリストである
アルイエン・アンソニー・ルカッセンが本格的ロックオペラとして着手した
有名プロジェクトの初のアルバムで、数多くの有名ゲストが本作のデモを聴いて
「ノーギャラでいいから参加したい」と言い放ったり、当時としては珍しく
この手のプロジェクトにGOREFESTのVoによるグロウルを導入したりと、様々な意味で
HM/HR史に伝説として名を刻んだプロジェクトだと言えよう・・・!

そんなわけで方向性としてはファンタジックなコンセプトを内包した、
多数のシンガーが歌い上げるシンフォニックメタル的な作風と言えなくも無いが、
RHAPSODY OF FIREよりも少し前に登場したプロジェクト故か、ああいった
メロパワ、クサメタル的なクサさは見られず、むしろ70年代ハードロックの
様式美
プログレッシヴロックに通じる要素が強く、2000年以降の
メロスピ、クサメタルにどっぷり浸かっていた層には些か地味
感じられるかも知れんが、シンフォニックな叙情プログレハードとしては
かなりハイレベルな出来である!

1曲目はナレーションに始まりシンセオーケストレーション、泣きのギター
壮大さを演出、2曲目はアコギ、Vo穏やかさを放つが、後半から盛り上がり
女性Voも顔を出すぞ。3曲目はモダンでは無いがヘヴィ寄りのリフ、シンセ
ミステリアスさを放ち、シアトリカルなVoも印象的である意味ウリ・ジョン・ロート的か!?
ギターソロの泣き、構築美も素晴らしいのう・・・!4曲目はストリングスに始まり壮麗さを演出、
叙情的なギターも聴け男女ツインVoで穏やかに展開、ムーグも途中から登場し
プログレ的アプローチも見られ、ベースソロ禍々しいグロウルも顔を出す
11分の大作だ。5曲目はフルートやチェンバロが聴けるクラシカルな小曲で、
6曲目は大仰なシンセ、ギターにチェンバロクサさを放っているが、
これ以降はどうにも煮え切らない、怪しくもユルくダラダラした曲ばかりで
正直かなりダレてしまうのが惜しいな・・・!ただ12曲目は淡々としつつも
これまたウリ・ジョン・ロートの世界観に接近したかのようなエキゾチックで
壮大な盛り上がり
が見られるぞ!13曲目はオーケストレーションがクラシカルさを演出、
アルバム前半のような劇的さが蘇りオペラティックなVoも良いぞ!
14曲目はピアノ、シンセによるインストで、15曲目はバラード寄りの出だしだが
その後はホーンの音色と共に盛り上がるのう・・・!


RHAPSODY OF FIRE以降とは異なる、プログレハードや様式美ハードロック的な
アプローチのシンフォニックなHM/HR、ロックオペラとして聴き応えがある大作で、
コンパクトさを由とする今現代の風潮には合わないのかも知れんが、
HM/HRに現代の風潮だとか、流行なんざ無縁よ!むしろRHAPSODY以降の
シンフォニックメタルやトビアス・サメットのAvantasia、そして日本に多数いる
同人ファンタジー勢が一段落着いた今だからこそ改めて再評価したい
1枚
なんだが、上記したようアルバム中盤以降から終始ダラダラしたユルめの曲
連発され、前半の勢い、盛り上がりが嘘のように消滅してしまうのが惜しいな。
そこが日本であまり評価されなかった要因じゃろうて・・・!




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満足度 80% お気に入り曲 Eyes Of Time  The Banishment
Sail Away To Avalon  Merlin's Will  The Charm Of The Seer







"Actual Fantasy Revisited"




アルイエン・アンソニー・ルカッセンによるロックオペラの2ndアルバム。


RHAPSODY OF FIRE登場以前に壮大なオーケストレーションを導入し、
複数のゲストシンガーを招いたロックオペラをリリースし、ヨーロッパの
メタルシーンで絶賛されたアルイエン・アンソニー・ルカッセンによる
通産2作目のアルバムで、厳密にはコンセプトが根底から異なるので
AYREON名義とは言えない1枚である(爆)。そんなわけで今回は主に
映画等から題材を募っているようで、ゲストも少なく音楽的にも
壮大さ、神秘的な空気が漂っていた前作とは異なる感じで、ピコピコした
電子音
が導入され全体的に地味な作風になってしまっており、より日本で
受けない音作りに変化した
印象があるだろうか!?

1曲目はシンフォニックさを見せつつも穏やかな印象があり、続く2曲目も
そんな感じの穏やかさが目立っており電子音も登場、3曲目はシンセが目立ちつつも
爽やかなアコギが顔を出し、明るめのプログレハードと言えなくも無い音作りとなり
後半のアンサンブルはまさしくプログレそのものだな。4曲目もまた相当にマイルドな感じで、
デジタルリズムが無機質さを演出、後半は盛り上がるぞ。5曲目もデジタル要素が目立ちつつ
淡々としたハードなバンドサウンド穏やかなエキゾチックさを演出、
6曲目もデジタル音が目立ちリズムも単調な感じだな・・・!7曲目は淡々とした中に
ギターサウンドも顔を出し、多少はハードさもあるがデジタルシンセもやはり多用され
8曲目は本作としては珍しく、ストリングス類クラシカルさを演出する
叙情的な曲
で、途中からプログレハード的に展開するぞ。9曲目はこれまた穏やかで
淡々としたユルい曲調
となるが、後半はシンフォニックに盛り上がるのう・・・。


1曲1曲は長く基本的に7分以上の曲が大半を占めているが、全体的に穏やか
シンセもシンフォニック系では無くデジタル系になっており、曲自体は長いのに
どうにも小粒になった印象があるな・・・!前作もアルバム中盤でかなりのダレを
覚える微妙な楽曲ばかり
になっていたが、本作は全体的にそんな感じで
単調極まりない曲展開
がかなり退屈である!良くも悪くもPINK FLOYD的で、
ああいう音作りがOKなリスナーしか楽しめない
1枚だろう・・・!




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満足度 60% お気に入り曲 Forevermore







"Into The Electric Castle"




アルイエン・アンソニー・ルカッセンによるロックオペラの3rdアルバム。


VENGEANCE時代よりもロックオペラでの活動のほうが有名になった感のある、
オランダ人ギタリストによる通産3作目で、前作がロックオペラとして
やや異なる微妙な方向
を向いてしまったのに対し、本作は原点回帰とでも
言わんばかりに多数のゲストを招き、1stに通じるコンセプトを内包した
壮大なプログレサウンドを構築、その結果大作志向になり過ぎて
2枚組100分を超えるボリュームに仕上がっておる!ちなみに本作のゲストVoは
FOCUS、KAYAK、ARENAからWITHIN TEMPTATION、
GATHERING
等から選出されており、ゴシックメタルの女性シンガーに
プログレ畑のシンガー
が多めになっているな・・・!

イントロに続く2曲目から多数のシンガーが目まぐるしく顔を見せており、
ギターは結構ヘヴィな感じだがプログレらしい浮遊感も感じさせ、
3曲目はハモンドも交えブルージーなギターが穏やかさを演出するぞ。
後半のフルート、ギター、ヴァイオリンが最大の聴き所だな。4曲目は穏やかなアコギ、Voが聴け
美麗なフルート、ギターソロがこれまた良いな・・・!5曲目もかなりマイルドな感じで、
Voも含めブルージーな面が押し出され、後半は爽やかに疾走するぞ。
6曲目はポップな穏やかさが見られ、7曲目は薄暗い雰囲気に包まれた
静かな曲調だが、次第にヘヴィなギターも顔を出すのう・・・!

2枚目の1曲目はシンフォニックな盛り上がりを放ちつつも大人しい部分が目立ち、
ヘヴィな怪しさも見られ、QUEEN的なコーラスも顔を出すぞ。2曲目は女性Voによる
美麗なコーラスストリングス、フルート類がトラッド的な美しさを演出、
3曲目はヘヴィな怪しさをキープしつつ叙情フレーズも顔を出し、これまたQUEEN的な
シアトリカルなコーラス
も聴けるぞ。4曲目は煌びやかなシンセがアンビエントな
ムード
を放ちつつ気だるいヘヴィさもあり、5曲目は薄暗くも大人しい雰囲気で
ソフトな女性Voが聴けるが、その後はグロウルが顔を出しギターもヘヴィになるぞ。
6曲目は怪しくメルヘンチックな雰囲気が見られるも、基本的には気だるい感じ
7曲目はアンビエントな薄暗い浮遊感が見られつつギターが盛り上がるぞ。
8曲目はハードなギターが聴けるも怪しげな大人しさが目立ち、9曲目はデジタル系の
ナレーション
による繋ぎで、10曲目は怪しげかつ穏やかで、プログレらしい美麗なコーラスに続き
さらにシンフォニックな盛り上がりも見られるぞ。


再び壮大でシアトリカルなロックオペラに回帰した2枚組の大作だが、
やはり全体的には浮遊感漂うスペイシーなプログレッシヴロック
呼べる作風で、ドラマティックな曲展開やらクサさ漂うメロディー等は
あまり見られず基本的には雰囲気に浸るためのサウンドだろう・・・!
PINK FLOYD等と同種のスタイルで、そういうのを楽しめるタイプの
リスナーには御馳走だろうが、そうで無ければ相変わらず厳しいが、
時折顔を出すフルート泣きのギターソロにおけるメロディーはかなり素晴らしく、
ただの雰囲気モノでは無い美点はしかと感じられるぞ!




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満足度 73% お気に入り曲 Time Beyond Time  Valley of the Queens
The Castle Hall







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